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愛されるブランドの5段法則​​​

FLICKモデル®​​​

企画士・木田広大は、長寿ブランドに共通する5つの軸を発見し、愛されるブランドの5段法則『FLICKモデル®』を考案しました。アングルシフト®は、『FLICKモデル診断』を通じてブランドの「愛され力」を読み解き、多様な視点の提供を通じて、経営者・ブランド責任者のリーダーシップをサポートいたします。

フローティングスマートフォンディスプレイ

FLICKモデル®の背景

 従来の消費行動モデルは、主に「認知から購買まで」の一方向の流れを表すものでした。そのため、ブランドの生存力を十分に説明できていませんでした。ブランドの生存力は、効率面だけで語ることは難しく、ブランドと生活者との心の繋がりや感情面の移ろいに目を向けなくてはなりません。

 たとえば、人間関係では、小さなきっかけから「なんかいい」と好意を抱き、やがて愛着が生まれます。そして、相手の意外な一面や心の奥底に触れる刺激によって愛着は深まり、トラブルや小さな不満が生じても、誠実な態度や心配りの行動によって、絆はさらに強固なものとなっていきます。さまざまな経験を乗り越える中で、やがて「うち」という身内感覚が育まれ、かけがえのない存在へと変化します。

 こうした心の動きを整理すると、共感→愛着→刺激→心配り→身内感覚の5つのステップが見えてきます。ブランドと顧客の関係も同様の経路をたどることに着目し、企画士・木田広大による『FLICKモデル®』が生まれました。

 長く愛され続けるブランドには、Feeling(共感)→Love(愛着)→Inspire(刺激)→Care(心配り)→Kinship(身内感覚)の5つの段階が共通しており、これらがらせん状に循環しながら繰り返すことが大きな特徴です。心の変化と感情面の移ろいを見つめながら、長く愛され続けるブランドを育む「ブランドロンジェビティ(長寿性)」の視点から、ライフタイムバリュー(LTV)を再定義する時が訪れたともいえます。

FLICKモデルの構造

FLICKモデル®の5​段階

1. Feeling(共感)

 FLICKモデル®の第一段階である「Feeling」は、生活者の心に、小さな気づきを起こす接点を指します。これは、ブランドが、生活者と初めて感情的なつながりを持つファーストステップです。従来の消費行動モデルではインパクトが重視されがちでしたが、FLICKモデルの「Feeling」では共感から始まります。動画広告や駅のポスターを目にする、友だちとの会話で知る、SNSの投稿で記事を目にする、お店で何気なく商品を手に取る。いずれも、ふとした瞬間に、ちょっとしたきっかけから心にすべり込み、「このブランド、自分のことをわかってくれている」「なんかいいかも」と感じられることがポイントです。押しつけがましくない自然なアプローチと、生活者の気持ちに寄り添うブランド姿勢が大切です。これまで「知らなかったブランド」が「気になる存在」に変わる第一歩が「共感」です。

 

2. Love(愛着)

 第二段階の「Love」は、生活者に、このブランドから「元気をもらえる」「好き」「お気に入り」「ずっと一緒にいたい」という強い愛着の感情をかき立てる段階です。ブランドの個性やセンス、ストーリーが、生活者の心に入り込み、何かをきっかけに愛着が深まり「ずっと一緒にいたい」という感情が湧き起こります。顧客はブランドを「便利で都合のいい存在」ではなく「自分のライフスタイルの一部」と感じ始め、ブランドが生活者にとって「特別な存在」に変わる瞬間が第二段階です。愛着のポイントは、かっこいい、かわいい、心が落ち着く、センスよく見える、今っぽさがある、など、個々の嗜好にジャストフィットする点が挙げられます。ブランドの思想やビジョン、商品の佇まいやこだわり、色やカタチ、ブランドの誕生秘話のストーリー、ロゴやデザインセンスなど、その魅力は細部に宿ります。ブランドに込められた魂が、生活者の心の奥底に伝わることがポイントと言えます。

 

3. Inspire(刺激)

 「Inspire」は、消費者がブランドの世界観に夢中になり没頭する段階です。第二段階で、愛着を持ってくれた人たちも、時間と共に、その熱は徐々に冷め、やがて関係性は薄れていきます。そうならないために、適度な刺激が必要になります。好奇心を刺激する体験機会や新たな話題を振りまいて、顧客が、ブランドの新たな一面に気づいたり、新鮮な話題を投げかけて、一緒にいて楽しくて仕方ないと感じる状態を作り出します。話題をもたらし、ブランドの世界観にますますのめり込む工夫があるなど、時を忘れさせるような「夢中」をもたらすことがポイントです。ブランドが生活者にとって「特別な存在」であり続けるために、適度な刺激によって、マンネリを打破し、ますますハマる(沼る)感覚をもたらしブランドの鮮度を維持します。

4. Care(心配り)

 「Care」は、ブランドが小さな気遣いを示して、顧客の心を満たす段階です。ここでは、ブランドが顧客に、真心を伝え気遣いを示し、さらなる深い充足感を与え、強固な絆を構築していきます。例えば、カスタマーサポートでクレーム対応の場面など、お客様が不安を抱きそうな瞬間にブランドの真摯な姿勢が伝わると、それまで不満を抱いていたお客様も一転して熱烈なファンへ切り替わることがあります。不具合が起こりそうな時期を察してメンテナンスや次の買替えへとさりげなく誘導したり、「Care」の段階は、顧客が「このブランドは私のことを本当に考えてくれる」「人生に寄り添ってくれている」と感じられることがポイントです。この段階では、顧客はブランドに深い信頼を寄せ、いっそう強固な絆で結ばれ、長期的な関係に発展するきっかけが生まれる段階です。

5. Kinship(身内感覚)

 「Kinship」は、ブランドと消費者、さらには消費者同士がつながり共感が連鎖する段階です。ここでは、ブランドは発信者ではなく、ファン同士の絆や互助の精神を育み、ブランドも顧客も同じ家族のような身内感覚が芽生えます。ファンは自らSNSでブランドを話題にしたり、友達に勧めたりすることで、共感の連鎖が巻き起こります。生活者はブランドに対して身内感覚が芽生え、コミュニティが生まれたり、顧客同士が自然に繋がったり、絆を育む段階がこれにあたります。強い仲間意識が原動力となり、このブランドがなくなって欲しくないという意識が、仲間意識や身内感覚を長く支えます。公式コミュニティのほか、ファン同士の繋がりが自然発生していく動きなども、ブランドの将来の方向性を考える上で重要な現象といえます。

FLICKモデル®の三大特徴

アングルシフト®のFLICKモデル®には、大きく3つの特徴があります。

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① 5段階による共感構造

⇒  F・L・I・C・Kの5段階によって共感構造を捉えている。

② 異なるブランドを横断比較

⇒  分野や市場が異なるブランドを同一基準で横断して比較できる。

③ ブランドの愛される力を把握

⇒  ブランドが長く愛され続けるための課題と方向性が把握できる。

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2025.10.26初稿

2025.12.26更新

2026.1.15​更新​

2026.5.23更新

2026.6.7更新

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